コラム
津田梅子
2019/4/26 考える知識
先日、紙幣のデザインが刷新されることが発表されましたね。一万円札の肖像には渋沢栄一、五千円札の肖像には津田梅子、千円札の肖像には北里柴三郎が起用される予定です。中でも今回は「女子教育の先駆者」とされる津田梅子についてお話ししましょう。
津田梅子は、明治になって欧米に派遣された岩倉使節団に随行してアメリカに留学した幼い少女5名の中の1人でした。帰国後、梅子は女学校の先生になります。ここで引用したいのが、教え子・山川菊栄が残した梅子についての言葉。
「あのまあるい拳を固めて机を激しく続けざまに叩きながら『ノウ、ノウ、ノウ、ワンスモア、ワンスモア』と荒々しく叫んで、何十返となく発音を繰り返させられた。(中略)あの真剣な、命がけの熱心さ、生徒の出来不出来に伴う子供らし不機嫌、無邪気な笑ひ!先生の命はあの中にあったのだ。」(原文ママ)
かなりの熱血ぶりが伺えますね。日本の女子に最高の教育をほどこすことこそが自分に与えられた使命だと信じた、津田梅子ならではのエピソードでしょう。