コラム
静電気で感電死しないのはなぜ?
2019/1/29 考える知識
前回のコラムで、静電気についてお話ししました。今回は静電気の威力について掘り下げてみましょう。
一般的に私たちが感じ取れる静電気の電圧は2000〜10000Vくらいだと言われています。(それより小さな電圧だと、よほど電気を流しやすい物質にしか放電が起こりません。)電圧というのは「電気が流れる勢い」のことです。感電による死亡事故を起こすこともある家庭用コンセントの電圧で100Vですから、その10倍以上だなんて、とても危ないように思えますね。しかし静電気で感電して亡くなった人の話は聞いたことがありません。何故でしょうか。
それは流れる電気の量が少ないからです。衣服などが擦れて蓄えられる静電気は微々たるもの。1mA程度です。いくら勢いが良くてもそもそもの量が少ないので大した威力にはなりません。
ちなみに、落雷の電圧は20000〜10億V、電流は1000〜500000Aと言われています。1Aでも場合によっては命に関わりますから、こんなものが当たったらひとたまりもないですね!