コラム
《中学受験に於ける 保護者の心構え》について
2015/10/7 代表執筆
「青春の門」までの坂道
進学教室ルータス代表 山根克宏
中高一貫校での6年間、それは「青春の門」とも言うべき時代です。
心地よい緊張感の中、高校生のカッコ良さに憧れた中1。未熟な自我が牙をむき、大人の偽善に強い反発をおぼえた思春期真っ盛りの中2。勉強はおざなりで、部活や恋愛、友情の気高さに酔い痴れた中3。読書に哲学を模索し、映画や音楽に輝きを見出した高1。文化祭や体育祭にのめり込む中、創造性と粘り強さが鍛えられた充実の高2。受験勉強と睨めっこしながら、将来に悩んだり、やがて来る仲間との別れに哀愁を感じたりした高3。
私自身、広島の男子校でそんな6年間を過ごしました。
歳月は流れ、中学受験を経験した二人の愚息と共に働くようになった今、志望校選択は、偏差値や進学実績だけでなく、そこで過ごす日々が人格形成に大きな影響を及ぼすことを踏まえて行われるべきだという思いを一層強くしている次第です。建学の精神や伝統行事などを通して育まれ、時代の変化を受け止めながらも連綿と受け継がれていく多様な学校文化。「中高一貫校は第二の家庭である」と言っても過言でないほど、生涯にわたってその色は消えません。そういう意味からも、受験を検討している学校の説明会には極力足を運んで欲しいと思います。百聞は一見に如かず。ネット上の口さがない評判などに惑わされてはいけません。
進学教室ルータスでは、本日の「保護者会」に続き、私たちの経験と情報に基づく「個別進学相談」を何度でも行います。入試問題から見えてくる、各学校が求める生徒像。文化祭や体育祭、あるいは在校生の話から伝わってくる今現在の校風。塾対象説明会などで入手した裏情報。授業実感から推し量る、今後の伸び代や本人の性格。それらすべてを勘案して「後悔しない併願作戦」のお手伝いをさせていただきます。もちろん、過去問への取り組みを軸とした家庭学習についても、状況に応じた具体的アドバイスをいたします。
入試までの4か月、それぞれの「青春の門」まで私たちは坂道を伴走します。「いつか誰かのために使えるように、今はまず自分のために力を伸ばそう」と言って励まします。それでも、坂道がどこに続いているのか不安になり、足が動かなくなってしまうこともあるでしょう。そんな時、家族の温もりほど心強いものはありません。「大丈夫、どんな時も見守っているからね。」子どもたちは安心して頷き、再び走り出すはずです。
勇気を失わず、最後まで粘り強く闘えたなら、それぞれの「青春の門」は必ず開きます。家族の心を一つに結んだ中学受験はいつも尊い。そんなご家庭を力強く支える存在として、私たちルータスも最後の最後まで全力で走り続けます。