コラム

スズメ社会も少子化?

2016/9/26 考える知識


 遊園地に遊びに行くと、人間に慣れたスズメがポップコーンのおこぼれを狙ってうろちょろしていたりしますね。一方で、住宅街などでスズメを見かける機会が減ってきているのにお気づきでしょうか。一説によると、ここ二十年でスズメの数は80%も減っているそうです。なぜこんなに激減げきげんしてしまったのでしょう。


 考えられる理由としては、「コンバインの普及(ふきゅう)(えさ) となる落ちモミが減った」「空き地などが減って餌となる植物や虫が減った」「(かわら)屋根(やね)の木造住宅が減り、巣作りが困難になった」などが挙げられます。人間社会の変化は、彼らにとっての環境変化でもあるのです。


スズメは「羽の生えたネズミ」と呼ばれるほど雑菌を多く持った害鳥である一方、田畑の害虫を食べてくれる益鳥でもあります。スズメの(さえず)りで目を覚ます。そんな朝がなくなってしまうとなると、少しさみしいですね。

 


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