コラム
暖冬
2020/2/1 考える知識
この冬は東日本と西日本を中心に平年の平均気温を上回る暖冬が続いています。お陰でダイコンなどの野菜が豊作ですが、一部の農家からは悲鳴があがっています。育てている作物が豊作になるのは良いことのようにも思えますが、何故悲鳴があがるのでしょうか。
皆さんは「豊作貧乏」という言葉を知っていますか。農作物は豊作になりすぎると、しばしば価格低下を起こします。需要に対して供給過多となるからです。酷いときには価格が下がりすぎて、売れば売るほど赤字になってしまいます。この現象が豊作貧乏です。
暖冬傾向はこの先もしばらく続く見込みで、そのために廃棄される農作物は例年の5倍から8倍にのぼると見られています。消費者側は質の良い農作物を安く手に入れることが出来ますが、背後にはそういった農家の苦労があるのです。